多忙な日々、過密化した教育課程の中で、「とりたてて行う平和学習」の実践が難しいとの声が寄せられています。そのような状況の中でも、何か平和について子どもたちに伝えられないか、と葛藤している教職員のみなさんのために絵本紹介コーナーを設けました。組合員のみなさんからも「おすすめの本」を募集しながら、随時更新していきます。
「何か良い本はないかな」と思ったとき、図書室の蔵書購入を検討するときなどにご活用ください。
へいわってなにかな。ぼくは、かんがえたよ。ねこがわらう。おなかがいっぱい。
やぎがのんびりあるいてる。ちょうめいそうがたくさんはえ、よなぐにうまが、ヒヒーンとなく。みんなのこころから、へいわがうまれるんだね。これからも、ずっとへいわがつづくように、ぼくも、ぼくのできることからがんばるよ。
へいわってどんなこと? 「きっとね、へいわってこんなこと。せんそうをしない。ばくだんなんかおとさない。いえやまちをはかいしない……」いろいろな視点から平和を考え、平和の意味を問い返します。本シリーズは、日本の絵本作家が中国と韓国の絵本作家に呼びかけ、三か国12人の協力で実現した平和を訴える絵本です。三年以上の歳月をかけ、国を越えた意見交換を積み重ね、各国の歴史を踏まえて実現した画期的なとりくみ。
ぼくがラーメンたべてるとき、地球の裏側でなにがおこってる?
世界の子はなにしてる?遊んでる、働いてる、倒れてる…。 長谷川義史が世界の子たちへ平和への願いをこめました。
伝説の英雄アーサー王のひひひひひ孫のヘンリーは、誕生日の朝に怪物退治の冒険に出かけました。火をふく竜のドラゴン、一つ目の大男キュクロプス、鳥の怪物グリフィン、最も恐ろしい怪獣リバイアサンを探しては戦いを挑みますが、怪物たちはヘンリーを遊び相手にしかしてくれません。でも、ヘンリーは戦う代わりに素晴らしいものを手に入れました。
戦うより友達になろうよ、と伝説の怪物たちがユーモラスに伝えます。2012年刊行以来、世界中の子ども達に愛されてきた絵本の日本初登場です。
「せかいじゅうの 人びとを しあわせにするため」に世界中を征服した、ある大きな国の大統領のおはなし。強者のゆがんだ論理を明るいユーモアで皮肉たっぷりに描いた寓話絵本。
「へいわのボク」と「せんそうのボク」では、なにが変わるのだろう。同じ人やもの、場所を見開きごとに比べると違いが見えてくる。いま、子どもにも大人にも伝えたいメッセージ。
夏のはじめのある朝、小さな女の子のいのちが、空にきえました。 悲惨な戦争の中に幼い命をとじた女の子の姿を、静かに描く。
「おはよう」「がんばれ」「いただきます」「いってきます」「ただいま」「あそぼ」そのことばをかわすことができる、みんなの生活は、どこへいったのか?
1945年8月6日の朝、ウランの核分裂が広島で引き起こしたことは、どこまで広がるのか? ピカドンを体験したカタリベたちは、さがしています─たいせつな人びとを、未来につづく道を。ヒロシマから今をみつめる写真絵本。
親と子のための絵本。少年とハトを通して、戦争の悲劇を訴える!! 戦後65年が経ち、宇都宮大空襲を知らない人が増えた。日本とアメリカが戦争をしたことを知らない人もいる。一人でも多くの人にこの本を読んでいただき、宇都宮大空襲のことを忘れないようにと願っている。
あの日、ヒロシマに落とされた、たった一発の原子爆弾が、笑顔にあふれた6人家族、鈴木六郎さん一家を消し去った。
1945年8月6日。広島の町角に立つわらいじぞうが見たものは、まるで太陽が落ちてきたとしかいいようのない光景だったのです…。作家と語り部と画家が悲しみと怒りをこめて描く入魂の絵本。
2013年10月13日に94歳で亡くなったマンガ家で、詩人で、『アンパンマン』の作者であるやなせたかしが自らの戦争体験を
綴った本。やなせは1915年の春に召集を受け、小倉の野戦銃砲部隊に入隊。召集期間満了直前の16年12月8日の開戦により、召集延期に。その後、中国戦線に派遣され、上海郊外で終戦をむかえた。やなせは自伝などの中で簡単に戦争のことを語っているが、戦争体験だけをまとめて話すのは、これが初めて。人殺しも、団体生活も嫌だったというやなせにとっての軍隊はばかばかしいだけの世界。しかし、辛い中にも何か楽しみを見出していく持ち前の性格で、戦争と軍隊を内部から風刺していく。特攻に志願した弟との別れなど、辛く悲しい思い出にも持ち前のユーモアを交えながら語る笑いと涙の戦記。嫌いな戦争のことはあまり語りたくないと考えていたやなせが、90歳を超え、戦争体験、軍隊体験を語り継ぐことで、過去の戦争のことが未来を生きる世代の記憶に少しでも残ればいい、と亡くなる直前まで語ったラストメッセージ。
「Peace is making new friend へいわって あたらしい ともだちを つくること……」。戦争をしているアメリカで、平和教育の教材として静かなブームになっている絵本を、英文でも日本文でも読めるように出版。
東京を焼け野原と化した大空襲。生きのこったのは…。
戦争をにくみ,強く平和を願う作家と画家が生みだした迫力ある大型絵童話。
日本国憲法の大切さを訴えつづけた作家・井上ひさしが、憲法への思いを子どもたちにやさしく語る。実際に小学生を前にして話した内容を絵本として再構成したもの。
自慢の大砲をもっている王様。これを撃ちたかったのですが、戦争がなかったので撃つことができませんでした。ある時王様は、キツネが川で勝手にさかなをとっていると聞き、大砲をドカンと打ち上げキツネを追い払いました。王様は撃つことができて大満足。ところがキツネは王様の大砲より大きな大砲をもって戻ってきました。そこで王様はもっと大きな大砲を造らせて川へもっていきます。けれども、キツネがもっと大きな大砲をもってきて……大砲くらべは、どんどんエスカレートしていきます。 読んであげるなら3歳から、自分で読むなら低学年から読むことができます。
2012年、ブラジルのリオデジャネイロで開かれた国際会議。南米のウルグアイのムヒカ大統領はのちに世界の人々から絶賛されるスピーチをのこします。この絵本はその全容を紹介するものです。(小学校中学年から)
戦争中、上野動物園で三頭のゾウが殺されました。これは本当にあった悲しいお話をもとにした名作絵本です。
おとうさんが戦争に行く日、見おくりのプラットホームで幼いゆみ子にさしだしたいちりんの花、それは・・・。
戦争中、動物園の動物たちが殺されるなかで、戦後までぞうがいた名古屋の東山動物園…。合唱組曲やアニメ映画で話題の原作絵本。